「交渉人・真下正義」を見る

あれは中学1年、いや中学に入る直前の小学6年だったでしょうか。
受験も終わり一休みしていたころ、あるドラマが始まりました。
夢中で見続けました。
友達にすすめまくりました。
終わるのをほんとに悲しがりました。
それが「踊る大捜査線」でした。

踊る〜シリーズってのは別に深い話とかじゃなくって、フツーの人であるはずの人がカッコイイこと決めればそれでいいんですよ。あとちょっと笑えて華麗であればいい。
踊る2もいろいろ批判あったけどあんなんでいいんですよ踊るは。
誰ですかご都合主義って批判したの。
それって信号に向かってなんで3色なんだ!!っていうのと同じようなもんで踊るにとっては当たり前。一瞬でも「かっけえ!!」「ぶへっ(面白くて吹き出す)」っていう時があって、一瞬でも映画とシンクロできれば十分。もちろん後には何も残りません。それで満足できない人は踊るなんて見ないほうがええ。

さて独善的な踊る論を展開したとこでスピンオフである今回の交渉人。

個人的には満足。
読売新聞はちょっと褒めすぎだとは思いましたが・・・。
中盤は少しテンション落ち気味になりますが、序盤はとてもよい。
なんつーんだろハリウッド映画で例えば事件が起こったときに出てくる警察みたいな機関の司令部で、ヘッドがめっちゃテキパキ指示して下の人がガァーって動き出して情報を逐一、しかも素早く司令官に伝え、そしてそれに対してまたヘッドが指示する、みたいなスピード感のあるシーンってありますよね。
あーゆーのにゾクゾクしてしまうんですが、どうも邦画でこれをやると中途半端でいつもイライラしてました。
しかし今回はハリウッド好き(であろう)の本広克行監督らしくなかなかキレイに決まっておりました。邦画がこれをやってくれただけで満足なんですが(笑)
ただ中盤からはネタが切れたのかだんだんと地下鉄のごとく迷走。そしてテンション↓。
残念。
それからいつぞやの年末スペシャルではベートーヴェンの第9を使ってたりして、ドラマ本編の最終回でもクラシック(名前失念)使ってたりして、「あーたぶんこういう演出が好きなんだな」と思ってましたが、今回も登場。
第9も少々ミスり気味な演出だったけど、今回のボレロもあまり良くない。
あーゆー急ぐシーンはもっとテンポが速くて派手な曲の方が合うんですよ。
それこそ第9とか。
設定も年末だったし第9の方が。。。まあ一度使ってるか使わないほうが賢明ですね。
ボレロはもっさりしてる曲なので、そのシーンはハラハラしてもらわなきゃいけないとこなのになんだかテンションもあがらず、というかんじ。もったいない。シチュエーションはよいのに・・・。

それからギャグシーンがイマイチ。
やっぱギャグシーンの面白さは君塚良一(今回は脚本担当でない)でなければ出せないのか?
ただ前のネタをもっかいやるのはファンサービスとしてよかった!

さて、脇役がいいのも踊るの特徴ですが今回もいい。
國村隼も渋くてカッコイイし、寺島進もカッコイイ。
主役食ってんじゃねーか級によかった。
そしてチラっと出てくる八千草薫に和む。あーゆー人がまわりにいたらいいでしょうなぁ・・。

最後に。
一番残念なのはあのテーマが流れなかったこと。
幻のスピンオフ第1弾の内田有紀がやったヤツにだって流れてたじゃないか!!!
うえーーーん。

といろいろ言いましたが、行ってよかった。
とりあえず爽快でした。