ハイスクール・ミュージカルを見る。

High School Musical

久々すぎて自分の文体を忘れかけているので今回のエントリでは果たして僕が言いたいことはなんなのだろうと思われるかもしれませんが、それについては目をつぶってください。でも目をつぶってしまうとこのエントリそのものが読めなくなるので、薄く開けといてください。うすーーく。

ポール・ハギス狂である僕には辛い日々が続く今日この頃。立て続けに「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」「007/カジノ・ロワイヤル」と3本もポール・ハギスの映画が公開されるも見に行く機会をなかなか作れない。特にカジノ・ロワイヤルの編集は僕が大好きなスチュアート・ベアードがやっているのでどうしても期待は高まるばかり。(スチュアート・ベアードはなぜ監督をもう一度やってくれないんだろう。)

機会を作れないのはポール・ハギスの映画だけではなくて、映画全般について言える事で、シアターで新作を見たのはほんと数ヶ月前だ。今回のエントリのハイスクール・ミュージカルも実は映画なんかじゃなくてアメリカのディズニーチャンネルでやったいわゆるTVムービーだ。なんか知らないけどこれが向こうで大ヒットしたらしく、ディズニーワールドではライブショーもやるらしい。それが9月くらいに日本のディズニーチャンネルで放送されたので、僕も見た、というわけである。うん、なんで9月に見たヤツを今更レヴューするのかって?


http://www3.nhk.or.jp/kaigai/highschool/index.html(NHKのサイト)


NHKで放送するらしい。NHKって海外ドラマ選別のセンスだけはあるよね。ERしかり、エイリアスしかり、ホワイトハウスしかり。これで字幕で放送してくれたら最高だなー。地デジならそれも可能なんだろうか。

ちょっとそれたけど、話をハイスクールミュージカルに戻す。

ストーリーは全く単純で、分かりやすい。アメリカではティーン向けらしいのでほんとわかりやすい。何度語られたかわからないようなストーリー。舞台は名前の通り、高校。

ただ、これのキモはこの時代に現代的な曲を使ってミュージカルに仕上げたところ。そこがよい。2000年過ぎくらいからシカゴとかムーラン・ルージュみたいな良質のミュージカル映画が生まれてきたことで、ハリウッドでも徐々にミュージカルを作ってみようかなーみたいなノリが出てきてて僕としてはとても嬉しいんだけど、これが他と違うのは舞台も現代で、しかも日常であるということ。ミュージカルがまだ復権してないこの時期によくやったなというかんじだ。

特に最後の曲の「We're all in this together」はあまりにいい曲過ぎて見た後すぐにCDをAmazonに発注してしまったくらいだ。この曲で最後に皆が踊るシーンなんかは僕のお気に入りのシーンで、何度も見返している。伝統的なミュージカルのうま味と現代的な曲のうま味がうまーーーく合体されてて近年の映画にはない盛り上がりを感じた。

ただ、物語の設定として主人公の男の子は歌を歌うことについて恥じらいを感じているわけなんだけど、そんな男の子が冒頭からくっそ上手に歌いまくっていいんだろうかと思った。主人公は今までの殻をぶち破って歌を歌うという新しい自分になりたいと思っていて、これの達成がたぶん一つの物語の軸なんだろうけど、序盤から歌いすぎることで「ほんとこいつ歌歌えねーのかよ。」と皆が思ってしまであろう点は明らかなるマイナスポイント。ずっと歌わないで、ここぞというところでソロでドドーンと歌ってくれたら感動したのになぁと思う。もったいない。

というかんじで久々のレヴューは久々に満足した映画の紹介でしたとさ。



これだけ宣伝したから受信料来月からタダにしてよ。お願い。

ハイスクール・ミュージカル
映画:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
ミュージカル:★★★★☆
Over all:★★★★☆