「宇宙戦争」を見る。

*予想以上に前置きが長くなったので宇宙戦争のレヴューを読みたい方は下のほうにどんどん行ってください。

フランスのサルコジ内相のコメントがいろいろと物議をかもしてますね。「君たちは若者じゃない。クズだ。」うーんかげきだ。

俺「コジコジさん、コジコジさん。」

サルコジ「私はサルコジだ。さくらももこではない。」

俺「すいません、ジーコさん。」

サルコジ「私はサルコジだ。ブラジル人ではない。」

俺「じゃあなんて呼んだらいいんですか?」

サルコジ「じゃあ、さくらももこかな。サルコジだけど。」

俺「さくらももこさん、たぶん発言は撤回したほうがよさげです。」

サルコジ「よさげ?それは下の毛のことか?」

俺「それはまんげです。」

サルコジ「いや、私はちん毛のことを言ったんだ。で、その話っていうのは間をとってアヌスの話か?」

俺「君たちは若者じゃない。クズだってヤツですよ。」

サルコジ「わかった。じゃあこうしよう。君たちは若者じゃない。ただのゴミだ。」

俺「たぶん変わってないです。」

サルコジ「バカもの!!クズとゴミの差を私に語らせるというのか君は!?」

俺「すいません、友造さん。」

サルコジ「私はサルコジだ。俳句好きではない。」

俺「つまりそのゴミだっていう発言がよくないわけですよ。」

サルコジ「なるほどね だから暴動 広がったのね  友造心の俳句」

俺「そうなんですよ、サルコジさん。」

サルコジ「私はさくらももこだ。サルコジではない。」

俺「私ならこうしますね。」

サルコジ「それはよくないな、あまり。」

俺「まだ言ってません。」

サルコジ「私はサルコジだ。友造ではない。」

俺「わかりましたよさくらももこさん。つまり私の言いたいのはこういうことです。」

サルコジ「どういうことだ!?」

俺「いやだから今から話すから黙っててください。」

サルコジ「・・・・。」

俺「いいですか?」

サルコジ「・・・・・・・・。」

俺「ほんとにいいんですか?」

サルコジ「・・・・・・・・・・・・。」

俺「なんか言えよ友造。」

サルコジ「お前が黙れって言ったんだろこのくず!!!!」

俺「私はサルコジだ。クズではない。」

サルコジ「すいません、サルコジさん。」

俺「で、どのように変えればいいんだね?」

サルコジ「君たちは若者じゃない。バカモノだ。」

俺「君はこれだけこの話をひっぱってきてダジャレで終わらせる気かね?」

サルコジ「わかりました。じゃあこうします。 君たちは 若者だけど バカモノだ  友造心の俳句」

俺「結局だじゃれか。俳句か。そしてどのようにこの会話を終わらせていいかわからなくなっちゃったじゃないか。」

サルコジ「すいません、サルコジさん。しかしそれは私の責任ではありません。」

俺「君は何を言ってるんだ。私はサルコジではない。ただのクズだ。」

サルコジ「そうでしたすいません、さくらももこさん。」

俺「まったく、サルコジさん。そんなオチじゃ暴動は広がるばかりですよ。」

サルコジ「うむ。そしてこの文章もただ広がるばかりだな。」

俺「こうなったらドリフオチですね。」





サルコジ「だ  め  だ  こ  り  ゃ  。」





ズンチャン♪(あのSE)


前に島田紳助が巧いこと言ってました。

「私ねー高校卒業する時に、校長とか担任にねぇ、『君は学校のクズだ!』って言われたんですよ。でもね、最近売れるようになってきてからね、彼らの言うこと変わったんです。『君は学校の誇りだ。』って。クズとホコリじゃあんまり変わってへんがな!」きっと君たちも社会のクズから誇りになる日が来ますよ。

さて、島田紳助が巧く落としてくれたところで人がゴミのように殺されまくる映画「宇宙戦争」。いろいろと賛否両論わかれまくってるこの映画。うちの母親は劇場公開の時に見に行って「もう二度と見たくない」なんて言ってました。一方で俺の先輩で映像のスペシャリストな方は「スピルバーグの最高傑作だ。」なんて言ってました。

俺はと言うとまっじ楽しみで、スターウォーズよりも楽しみにしてたりしてたんですけど、忙しいのと機会がなかったので行かずじまい。こういう映画の真価ってたぶん映画館で見なきゃわからんと思うんですけど、家でガマン。その代わり家がぶっとぶくらいの大音量で見てやりました。途中あまりにすごすぎる音が出たんで怖くなって音量下げたのは内緒。

で、俺の感想はというと。「いいよ、これ。もっかい見たい。いやすごすぎだろこれ。」でした。あ、最初に言っておきますけど感動とかそういうの求める人には向きませんよ。ひたすらストイックに人が殺されまくって逃げる映画ですから。まぁ最後はスピルバーグの悪いところが出てますけど。

いやー久々にすごい映画を見ました。CGってこう使えばいいんですね!映像クリエーターは必須でしょう、これ見るのは。スターウォーズのエントリでも書きましたが、スターウォーズでは多すぎるオブジェクトによって映像が混乱し、何を見ていいのかわからなくなった結果、全くその映像に感情移入できないという事態が発生していた。映像において、どこに注目させるかっていうのはCG全盛のこの時代にはもはや基本技ではないらしく、ひたすらに豪華な映像でも肝がない映画だらけです。そんなところにスピルバーグはやってくれました。やっぱり基本技大事。

映像で忘れてならないのがヤヌス・カミンスキーの美しい映像。いいなぁこれだけしっかりとファインダーに入れてくれると監督も仕事がやりやすいでしょう。


そしてお得意のサスペンス描写・アクション描写も全編に冴え渡る。すばらしい。ジョーズのころのような鋭さが蘇って来たのかと思ってしまうような演出。すごい。っていうか怖い。恐怖演出は第一人者だわこの人。やはり安定しているし、ハリウッド随一。なんつーかスピルバーグのアクション・サスペンス描写の新作をリアルタイムで見られることをほんとに幸運だと思う。それくらい、すごい。この監督の前だと他の監督の描写がすべて色あせていく。


ストーリー。スピルバーグが大好きな家族愛。話の設定的にベタベタな話になるんだろうなぁなんて思いつつ見てたら。。。あれれ??え、今回薄いよ!そうだよこれこれ!こうすりゃいいんだよいつも!!!マイノリティ・リポートだって家族愛がなければもっといい映画だったんだって!!ひたすらにストイックな展開。というかストーリーもくそもなく、ただ逃げまくるだけ。最高。こういう甘いところ一切なしなところが良い。それだけに最後だけ残念ですけど、まぁこうする以外にこの映画終われませんからね。よく思い切ってここまでストイックにしてくれた、スピルバーグ


それから音響・音楽。スピルバーグはハリウッドでもっとも音の効果を理解している監督の一人と言えるのではないかと思います、今までの実績から言って。特にジョン・ウィリアムズのコンビは揺ぎ無い。今回もウィリアムズは手堅い職人仕事をやってくれました。スピルバーグにしては甘さが薄い今回の映画に合わせてか、明確な主題を置くこと避け、ひたすらにおどろおどろしい曲で観客の不安感をあおる。そしてサスペンスシーンでは恐怖を煽りまくる。うーんすげええ。いいよ、やっぱウィリアムズ。他の作曲家とは格が違う。こんなに劇中で機能している音楽久々に聴きました。エピソード3はクソな曲でしたけど、今回は良い。やっぱり組む監督によって才能の引き出し方が違うんでしょうな。

ルーカスはたしかに音の大切さを理解している一人ではありますけど(THXとかいろいろやってるし。)、映像と同じで「絞込み」ということを理解していない。どれをここで聞かせればいいのか、ということがわかっていなくて全部がフルパワーならいいと思ってる。ほら、中学生とかあと大人でもいますけど、イコライザーがついてるとわかると全部全開にするバカいますよね。あーゆータイプ。まぁルーカス以外も最近はこういう人が増えてきて、この流れを逆手にとって時代の寵児になったのがハンス・ジマーとその仲間たちとも言えると思います。まぁ親分だけは最近ようやく少しは理解してきたみたいですけど。


そしてサウンドエフェクト。なんだこのリアルな音は!?雷の音とか、ガラスの破壊音とか、宇宙人のビームの音とか。。。挙げるとキリないですけど、はっきりそしてくっきり、しかし音同士がぶつかることなく鳴っていました。こりゃあすげえサウンドデザイナーが付いてますな。ある意味宇宙戦争は音の映画とも言えるでしょう。先に音の大きさにビビったと書きましたが、それくらいすごい。特に冒頭の破壊シーンはもう言葉を失うほどの音の洪水。映画館で見るべきだった、、、後悔。


最後のオチ。たぶんこれに対する批判がくそ多かったんだろうと思いますけど、これ以外どうやってしめるんですかこの映画。ある意味しょうがない。たぶんちゃんと閉めようと思ったらこの映画はインデペンデンス・デイ2にタイトルが変わると思います。自然消滅系のオチではかなり納得がいく方でしょう。ま、生物は詳しくないのでなんとも言えないけれど。この物語のまま納得のいく終わり方を見たいのなら、主人公を政府かどっかの科学者にして、宇宙人の生態研究をやらせるといーんだと思います。であるならば、今回のオチであるところの結論を導き出せてよしこれでいける!!ってところで映画を終えることができる。これでかなりの観客は救われると思いますけど、でもこの映画のパニックシーン全部なくなりますこれだと。

もちろん第3者の体験映像として語ることはできますが、それじゃあ感情移入ができていないので、危機一髪なシーンを見てもハラハラできません。ならインデペンデンス・デイのごとく主人公を複数設定したら?これは、宇宙戦争の描き方を見ればわかりますけど、これやるとあの独特の緊張感がすべて失われます。したがって、宇宙戦争の筋としては今回のがベストなんですよ。ただ、もう少し改善できるとすれば、宇宙人が調子悪くなるっていう変化を時間をかけて描いていればよかったんじゃないでしょうか。たぶんこのオチに批判が多いのはあまりにそれが突然訪れたからでしょう。


つか、インデペンデンス・デイがカスに見える、と我が先輩はブログに書いてましたけど、まさにそのとおり。ファンですけどスターウォーズでさえ霞んで見えてきましたよ。いや、ほんとすごいって。映像のすごさに浸りたい人にはうってつけ。これ以上の映像を見せてくれる映画はそうないよ。CGの時代に、「すごい映像だね」なんて言うことはもうなくなってくるだろうと思ってましたけど、言っちゃったよ。それくらいすごい。映像見てすごいって思うなんていつ以来だろう、、、やっぱスピルバーグはすごい。歴史に残る名監督だ。

ということで宇宙戦争ぜったい見るべき。




宇宙戦争

映画:★★★★★
音楽:★★★★☆
音響:★★★★★
怖さ:★★★★★
映像:★★★★★
演出:★★★★★
ストーリー:★★★★☆
Over all:★★★★★