LOSTを見る。

LOST シーズン1 COMPLETE BOX [DVD]

このブログの本分である映画っていうかいわゆるエンターテインメント作品の本格的なレヴューなんていつ以来だなんて思うけど、それもこれもFF12のせいなのでご了承願いたい。決してさぼっていたわけでもなんでもなく、ようやく仕事から解放された僕は学業とそれに付随するいくつかの仕事以外の割ける時間を全てFF12に割いていたのだからしょうがない。

このエントリを書いているということはつまりFF12が最近終わったということであり、ほかの事に割ける時間が増えてきたといえるのだ。でもFF12が終わったと思ったら、見たかった映画は全て終わっていて、しかもクソみたい映画しかやってなくて正直ガン萎え。ダ・ヴィンチ・コードは今月末くらいだし、M:I-3は夏なので、今はちょうど谷間の時期なのかもしれない。

そんな最近だったわけだけど、CATVの放送局であるAXNで放送されていたテレビドラマシリーズ「LOST」が昨日終わった、ようやく。第1話のレヴューをしたことを思い出し、ちょっと記事を掘り返してみたところ、レヴューしたのは11月だった。約半年もの間続いていたものが終わったと思うとなんだか感慨深い。(http://d.hatena.ne.jp/dokodaka/20051106/p1

さて、そんなLOSTだが、1話目のレヴューで僕はこんなことを書いていた。

総合的に言えば、「思わせぶりなジュラシックパーク」てとこでしょうか。これから楽しみに見守りたいと思います。

うむ。終わってみてもそんなかんじだ。ただ、思った以上にスペクタクルなシーンがなかったのはたしかだ。スペクタクルなシーンがでてきたかと思えば、また人間ドラマ。言い忘れたけど、LOSTはミステリーサスペンスというよりも人間ドラマといった方がふさわしい。ドラマの進行の仕方は基本的にある人物の島に来る前の人生を振り返りつつ、現在の様子を描いているかんじなので、やはり主題は人間ドラマと考えた方がいいかんじだ。

ただ、ミステリーな部分も多々あり、そのいくつかは正直思わせぶりなだけでこれってもしかして収拾つかなくなったんじゃないの?的なプロットが多い。その点、人間ドラマなのかミステリーサスペンスなのかというドラマの軸がぶれてしまっていることが一つの原因なんじゃないかなと思うわけだ。

ミステリーな部分について触れると、LOSTではナゾにつぐナゾの応酬で、見てるこっちとしては見る楽しみはたしかにふえるんだけど、やっぱりナゾが多すぎることに辟易してきたのも事実。しかもシーズン通して明かされたナゾはゼロ(たぶん)という意味のわからない事態に。たぶん製作者もオチをまだ考えてねーんだろこれ。

ジアッチーノの音楽は不思議と何度も聴いているとメインテーマが徐々に頭の中に残っていった。他にメロディーのある曲はほとんどなかったけど、ドラマを的確にサポートしていたといえるスコアが多くてなかなかよかった。M:I-3も試聴したけど、なかなかいいかんじだったので超期待。

そして何より進行が激遅。僕もびっくりな遅漏っぷりを見せ付けてくれたわけなんだけど、エイリアスを期待していた僕としては肩透かし以外の何物でもなかった。ナゾがナゾのまま終わる回もしょっちゅう。僕はもうキミの思わせぶりな態度に疲れてきたよ、と女の子に声をかけたくなる気分が毎日続いてなんとも陰鬱な気分になった。

そんなかんじで終わったシーズン1だけど、7月からシーズン2が放送らしくて、思わせぶりなキミに疲れた僕だけど、やっぱり夢中になってしまいそうだ。いや、もういいんだ。だまされたって一時幸せになれれば僕は満足なんだ。うん、大好きだよ、そんなキミが。


『LOSTシーズン1』

ドラマ:★★★☆☆
人間ドラマ:★★★★☆
ミステリードラマ:★★☆☆☆
音楽:★★★☆☆
ナゾの解決されなさ:★★★★★
Over all:★★★★☆