複雑な祭

途中から悔しさ、いや妬みに似た感情しか湧かなかった。


通っている大学のキャンパスで自分にとっての最後の夏祭りが一昨日開催されたときのお話。


自分がこれに関わっていないこと、
自分がこれを創りだせなかったこと、
そして何より自分がこの実行委員会に所属していないこと。
本当に悔しかった。後悔に近いかな。

思えば、僕は1年の頃からこの実行委員会に所属していないことに、
後悔をしていたわけで今回それがさらに強くなってしまった。
僕が所属している方の祭の実行委員をやることでしか得られなかったことも当然あるんだけど、
でも、この実行委員に所属しなかったことで失われたものの方が大きい。あまりに大きすぎる。

僕が所属している方の祭と今回の祭における差は、ほとんどが所与のものである。
であるが故に僕は後悔している。
なんだろう、アメリカ人になりたい日本人、みたいな感じかな。
でも出生と違って僕には最初、どちらかを選ぶ権利があった。
だからさらに僕の後悔の念を増幅させる。

盛り上がっている祭を前に、現役の後輩達に向かって
「おまえら、これを黙ってみていられるのか?」と言ってしまった。
余計なひとことだけど、黙って見ていられなかった、祭の盛り上がりを。
4年通して、この祭の実行委員をやっていました!
と自分のキャリアを自慢できるなんて機会、なかったなぁと思うと少し悲しい。
(これを作った!という個々のキャリアを自慢する機会はあるのだけど、全体としてはない。)

最後の最後は演出をやり逃げした花火を見る。
自分でもまぁ納得のいくデキで、それなりにこれはこれでいいなぁなんて思ったんだけど、
どうも、釈然としない。というか素直に喜んでない。
それはやっぱり、ゼロから自分がやっていたわけではないというもどかしさ、なのかもしれなくて。


祭自体は、いつも通りで特にアグレッシブなことはなかったし、
一来場客として見ると、やっぱり祭はたいして面白くない。



でもこんなことを考えているあたり、
やっぱり僕は3年前に選択を間違えていたんだろうと改めて思うのだ。