ザ・グリッドを見る。

ザ・グリッド DVDコレクターズ・ボックス
最近、映画ってやつを見てなくて、あーこのブログのメインコンテンツなのに、しかしこのままじゃどうにもならないから大学受験ブログとして事業構造を転換しようと思ったけれど、僕はそんなニッチなところに留まっているべきではないと再確認し、やはりこのままでいこうと思い返したのであった。

あーそういえば、センター英語の平均点を120点台と予測したけど、河合塾の予想では127点なので、大方僕の予想と同じですね。ふんふあっはっは。


受験生が大変な中、僕もテストやらレポートやらでたいへんだったわけで、まぁ受験生のそれには到底及ばないんだけれど、そんな中、ある向こうのドラマを見たわけで、感想を書こうにも書けなかったわけだ。


それで見たドラマっていうのがこの「ザ・グリッド」なわけだけど、BBC製作ながら「In association with 20th century FOX」と書いてあったりしてグローバル感をアピール。また、内容としてもテロとの戦いをMI-6やCIA、FBIなどの各エージェントが一体となって取り組むという内容なわけで、明らかに24の後釜を狙っていることがわかる(24の製作はFOX)。

24大好き人間として僕はこのザ・グリッドに相当な期待をしていたわけだけど、それはかなりの部分で裏切られてしまった。まぁ3話の中の1話しか見ていないわけだけれど、正直このドラマの底は見えた。

たしかNSC(吉本の養成所ではない National Security Coucil)のエージェントが指揮をとっていくわけだけれど、お約束というかなんと言うかで組織間のイザコザとかあったり、たしかにそれは9・11以降の情勢を反映してると言えど、やはり本質としては以前となんら変わりがないので新鮮じゃない。加えて、描写としても平均かそれ以下のことしかやっていない上、あまり本筋にからむような、例えばCIAの邪魔によって防げたはずのテロが発生したとか、そういう絡みがないため、単なる時間稼ぎというか本筋と離れた部分での内容としか思えない。したがってダレる要因となる。

また、こういう7人の侍的な「いろんなスペシャリストを集めて一つの問題に向かっていく」タイプのドラマはその集結シーンとか、協働シーンが見所で、そこで震えるくらいにカッコイイ演出がなければ意味がないわけですが、このドラマでは単なる分業としてでしか描かれてないので、集まったことによってようやくできた“何か”が見受けられない。

登場人物のキャラもまた深く描かれてないというか違いもわからんし、イスラム系のエージェントもいるんだけど、そこでイスラムとの葛藤をえぐるのかと思いきや表面的な描写しかしないし。

これでは集まってる意味が何もない。スティングの方が100倍いい。いや、比べるのも失礼か。

つまり、24にもAliasにもないこのドラマだけの要素である「各スペシャリストに達の協働」が結局生きてないため、その特徴はないに等しい。

そして、主人公を複数出す代償、それは物語の内容が散漫になってしまうことである。

たしかに代償という表現は少し語弊があって、そういうリスクを負っているという表現の方がいいのかもしれないけど、それに成功したクリエーターは数少ないからもはや代償と言ってしまっていいだろう。

スターウォーズのEP1のラスト、2、6を思い出せばその難しさはわかるはずだ。

このグリッドもご多聞にもれず。つまりそうした代償を負うにはそれを覆すくらいのメリット、つまり「各スペシャリストに達の協働」であるが、それがあればなんとかなるもの、結局のところそれはない。したがって代償を払わされた分、損をしている。そしてテンポをも失うことになってしまった。

1話だけだろって言われればそれまでなんだけど、逆に言えば1話からこれくらいできなければドラマとして失格。

アル・カイーダとか実名で登場したりとかホットな話題を取り込んでいるのは評価できるけれど、それを全く生かしきれてないのが本当に残念だ。


ということで、「ザ・グリッド」。もう見る気がしない。これ見る金あるんだったら24かAlias見るべし。


『ザ・グリッド』
ドラマ:★★☆☆☆
ホットさ:★★★★☆
音楽:★☆☆☆☆
テンポ:☆☆☆☆☆
Over all:★☆☆☆☆