ピアノ・レッスンを見る。

ピアノ・レッスン [DVD]

前から気にはなっていたものの、見る機会をずっと失いつつも、今期取った授業の課題になったので、ちょうどいいというかんじで見ることに。

なんか、これをネタに長くは書けないんだけど、とりあえず言えることは僕は恋愛映画は苦手だし、カンヌ映画祭でもてはやされるような映画も苦手だということだ。心が汚れている僕としては、途中からピアノの鍵盤を使ってあんなことやこんなことしてハァハァというよからぬ想像ばかりが頭の中を渦巻いているのであり、アマゾンのレヴューにあるようなピュアーな恋愛なんてのは全く伝わってこなかったのだ。

教授は授業でこの映画の監督は女性だから多少の男性への恐れなどが混ざっているのではないか的なことを言っていたけど、僕もなんとなくそんなことを思ってしまった。いくらなんでも「おいピアノを返して欲しければ脱いで俺とエッチしてくれ。」なんてことは僕は股が裂けても言わない。

加えてびっくりなのが、そんな売女的扱いを受けていた女がいつのまにかそんな男にほれてしまったということ。おいもうちょっとここ詳しくやってくんないとわかんないよ。こんなんでいいんなら、僕も好きな女の子の大事なものを奪って、これを返して欲しくばエッチしてよ、みたいなことを言ってしまうかもしれない。名づけて秘儀ピアノ・レッスン

女性側の気持ちの表現のツールとしてピアノがフィーチャーされているのはなかなかよかった。特に最後のほうのシーンでピアノと共に心中を図ろうとするものの、ピアノを捨てて生き延びようと決心するシーンなんかは、女性の持つピアノへの呪縛なんてヤツが暗示的に解放されたことを示していて感慨深かった。

あとなんとなくケツをなでられるだけで終わる夫の存在感が薄くて残念。タイタニッックの船が沈んでるのにも関わらずひたすらジャックを追いながら銃を撃ちまくる狂気の夫ばりに存在感を濃くしろとまでは言わないけど、もう少し前に出てきて3角関係が描けたらいいのにねぇなんて思った。

ここまで書いてレヴューを読み直すとデキの悪いAVのような感じになってしまったが、ピアノ・レッスンは実はとってもピュアな映画でゲイジュツテキな映画ですよ。はい。


『ピアノレッスン』

映画:★★★★☆
音楽:★★★☆☆(あんまマイケルナイマン好きじゃない。)
個人的好み:★★☆☆☆
Over all:★★★☆☆